逆流性食道炎をほっておくと…
上記のような症状でお困りではありませんか。それは胃食道逆流症(GERD)かもしれません。本来、食道と胃のつなぎ目は筋肉で閉じていますが、何らかの原因でゆるんでしまうと胃酸や内容物が食道に逆流します(胃食道逆流症)。食道は胃酸に対しての防御機能が無いため、中には炎症を起こしてただれてしまうこともあります。これが逆流性食道炎です。炎症が長期に及ぶと上記の症状だけでなく、食道の粘膜が胃の粘膜上皮に置き換えられてしまった「バレット上皮」が出現します。バレット上皮がさらに広がった「バレット食道」の患者さんは、通常の30~120倍ほど食道がんになるリスクが高いと言われているため、逆流性食道炎を放置することはとても危険なのです。
逆流性食道炎は、食生活の欧米化や、肥満、飲酒等が原因とされています。また食道裂孔ヘルニア(胃の一部が食道側に飛び出した病態)がある方も逆流性食道炎をたびたび併発します。逆流性食道炎の症状は、胃がんや食道がん、心筋梗塞・狭心症などの心疾患でも起こることがあります。そのため診断は問診と内視鏡検査により総合的に判断します。
治療は生活習慣の改善と、薬物療法です。食事面で気を付ける事は、脂っこいものや、甘いもの、炭酸飲料やアルコール、刺激の強いものを避けることです。また食後すぐに横になると胃酸を含んだ内容物が逆流しやすくなりますので、食後1-2時間は横にならないようにしましょう。猫背や、ベルトでお腹をきつく締める事も逆流を誘発してしまいます。薬物療法は胃酸の分泌を抑える薬を1日1回の内服するだけなので、大きな負担にはなりません。ただし、定期的な内視鏡検査は必要です。
当クリニックでは鎮静剤や経鼻内視鏡による苦痛の少ない内視鏡検査をすることができます。また食事をせずに来院していただければ当日に内視鏡検査をすることも可能です。上記のような症状がある方は気軽に当クリニックを受診してみてください。
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