インフルエンザ予防!ワクチン接種の効果について
これから冬本番というこの時期になると、気になるのがインフルエンザの流行ですね。
ゆうメディカルクリニックでも、10月からインフルエンザワクチンの接種がスタートし、徐々に問合せ/予約件数や、実際の接種件数も増えています。
インフルエンザの予防として高い認知があるワクチン接種。今回のコラムは、ワクチン株の説明やワクチン接種の効果、その重要性についてお話したいと思います。
今シーズンの「ワクチン株」について
毎年インフルエンザの予防接種を受けている方はご存知かと思いますが、「インフルエンザワクチン」は、毎年株が決定され製造されていることはご存知でしょうか?
昨シーズンに流行・分離されたウイルス株から、そのシーズンに流行が予想されるウイルスに合わせて毎年インフルエンザワクチン株が決定・製造されています。
日本では、2024/2025年シーズンに向けて
①A/(H1N1)
②A/(H3N2)
③B/(山形系統)
④B/(ビクトリア系統)
の4つの亜型を含むいわゆる「4価ワクチン」の使用が決定されています。
なお、B/山形系統が世界的に検出されていない状況から、WHO はこのB/山形系統を除く「 3 価ワクチン」を推奨し、アメリカでは今シーズンより、10年ぶりに4価ワクチンから3価ワクチンへの変更・使用が決まりました。
過去、B型の流行については山形系統かビクトリア系統か、毎年予想しながら3価ワクチンを製造・使用していましたが、1990 年代の 山形系統が猛威を振るったこと、そして 2000 年代の ビクトリア系統の流行と 山形系統も散発的にみられたことで、4価ワクチンの製造が承認され、使用が世界的動向となりました。
日本では2015/2016年シーズンより3価から4価ワクチンに変更されて現在に至ります。
インフルエンザB 型の流行系統は予想しにくい傾向があり、更には、しばらく姿を消していた山形系統がもしも再燃した場合、ワクチンの製造方法は簡単には変更できないという懸念があるため、来シーズン以降、日本でも 3 価ワクチンへの変更するか否かについては慎重に議論される予定です。
昨シーズンはワクチン接種件数が少なかった?!
日本感染症学会の調べによると、昨年度の2023/2024年シーズンでは、累積のインフルエンザ推計受診者数は約 1801.9 万人で、2018/19 年シーズン以降最も多い推計受診者数でした 。
しかしながら一方で、昨年度のインフルエンザワクチン使用量が 2,432 万本(供給量 3,135 万本)と、2010/2011年シーズン以降最も少ない使用量となり 、今シーズンはより積極的なワクチン接種が必要と考えられています。
ワクチン接種の効果について
ワクチンの効果については、年齢などにもよりますが、発症(症状発現)を約50~60%減少させる、重症化を防ぎ成人の入院を約70%減少させる、高齢者の死亡リスクを約80%減少させるといった報告があります。
ワクチンを打った後にインフルエンザにかかることもありますが、ワクチンを打たないでかかるより重症化を抑えることができる、発熱期間も短くすることができるといったデータがありますので、単に予防するだけでなく、重症化を抑えるという観点からもワクチン接種が大切です。
また、ワクチンの効果が最も高くなるのは、予防接種をしてから1~2か月後です。ワクチン接種後、ウイルスと闘う「抗体」ができるまでに、約2週間ほどかかるためです。
インフルエンザのピークがおおむね1月から2月ごろになりますので、11月末から12月の中旬ごろまでに計画的に予防接種を受けましょう。特に受験や旅行など大切な予定がある方は、その1~2か月前には済ませておくのが大切です。
《おわりに》
ゆうメディカルクリニックでは身体の基本的な検査をはじめ、血液検査や心電図検査、胃カメラ、大腸カメラなど幅広い検査が可能で、詳細な検査を迅速・的確に行うことができます。また、豊富な検査設備が整っているため、効率的かつスピーディーな検査・診察が可能です。
上新庄をはじめ、東淀川区など大阪市内だけでなく、吹田市、摂津市、守口市といった遠方からも多くの患者さまにご来院いただいているゆうメディカルクリニックなら、もっと身近に、そして気軽にお身体の健康に関する相談をお受けすることができます。
お身体のことでお悩みがある方は是非一度「ゆうメディカルクリニック」へお越しください。
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