メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪の蓄積」「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」などの生活習慣病が重なり合っている状態のことを言います。
「メタボ」と呼ばれ、馴染みがあるかと思いますが、実際にどのような状態なのか、どういう危険性があるのかきちんと理解できていない方が多いのが現状です。
メタボリックシンドロームのように、複数の生活習慣病が重なり合っているというのは、非常にリスクが高い状態です。心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を急速に進行させてしまいます。内臓脂肪や血圧、中性脂肪、血糖値が、それぞれの病気の診断基準を満たさない「予備軍」や「軽症」の場合でも、これらが2つ3つ重なっていると、対策を打たなければならない状態となります。
メタボリックシンドロームと診断された場合は、真剣に向き合う必要があります。自覚症状がないからといって放置していると、本当に大変なことになります。
「メタボ」と呼ばれ、馴染みがあるかと思いますが、実際にどのような状態なのか、どういう危険性があるのかきちんと理解できていない方が多いのが現状です。
メタボリックシンドロームのように、複数の生活習慣病が重なり合っているというのは、非常にリスクが高い状態です。心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を急速に進行させてしまいます。内臓脂肪や血圧、中性脂肪、血糖値が、それぞれの病気の診断基準を満たさない「予備軍」や「軽症」の場合でも、これらが2つ3つ重なっていると、対策を打たなければならない状態となります。
メタボリックシンドロームと診断された場合は、真剣に向き合う必要があります。自覚症状がないからといって放置していると、本当に大変なことになります。
メタボリックシンドロームの危険性
メタボリックシンドロームの最大の危険は、手遅れになるまで自覚症状がほとんど現れないということです。検診でメタボリックシンドロームと診断が出ても、本人は元気で不調もなく、病気のことは頭から抜けており、自分の生活習慣が良くないということにも気付いていません。しかし、この間にもどんどん動脈硬化は進行しています。
こうして生活習慣を改善しないうちに動脈硬化が進行して、ある日突然心筋梗塞や脳卒中を引き起こし、命を落とすケースも少なくありません。もし、助かったとしても後遺症が残り、寝たきりや介護が必要になり、今までのような生活が送れないまま10年や20年過ごすことになります。
さらに、糖尿病を発症すれば、動脈硬化を促進するだけでなく、恐ろしい合併症のリスクがあります。糖尿病の合併症には「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」があり、失明したり、透析が必要になったり、足を切断しなければならなくなったりする可能性 があります。
メタボリックシンドロームは、「生活習慣病の雪だるま」だと思ってください。放っておくとどんどん危険因子を継ぎ足して動脈硬化を進行させ、死に至る病気へのリスクを高めていることを理解しておいてください。
こうして生活習慣を改善しないうちに動脈硬化が進行して、ある日突然心筋梗塞や脳卒中を引き起こし、命を落とすケースも少なくありません。もし、助かったとしても後遺症が残り、寝たきりや介護が必要になり、今までのような生活が送れないまま10年や20年過ごすことになります。
さらに、糖尿病を発症すれば、動脈硬化を促進するだけでなく、恐ろしい合併症のリスクがあります。糖尿病の合併症には「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」があり、失明したり、透析が必要になったり、足を切断しなければならなくなったりする可能性 があります。
メタボリックシンドロームは、「生活習慣病の雪だるま」だと思ってください。放っておくとどんどん危険因子を継ぎ足して動脈硬化を進行させ、死に至る病気へのリスクを高めていることを理解しておいてください。
メタボリックシンドロームの診断基準
日本では、ウエスト周囲径が男性85cm、女性90cmを超え、高血圧・高血糖・脂質異常症の3つのうち2つに当てはまるメタボリックシンドロームと診断されます。
ウエスト周囲径の基準値が男性の方が小さいのは、内臓脂肪を調べるための項目だからです。日本では、女性は皮下脂肪が多い傾向があるので、女性の方が基準が高くなっています。
日本におけるメタボリックシンドロームの診断では、ウエスト周囲径(内臓脂肪蓄積)が、必須条件となります。それに加えて、血圧・血糖・血清脂質のうち2つ以上が基準値を超えていることが条件です。
ウエスト周囲径の基準値が男性の方が小さいのは、内臓脂肪を調べるための項目だからです。日本では、女性は皮下脂肪が多い傾向があるので、女性の方が基準が高くなっています。
日本におけるメタボリックシンドロームの診断では、ウエスト周囲径(内臓脂肪蓄積)が、必須条件となります。それに加えて、血圧・血糖・血清脂質のうち2つ以上が基準値を超えていることが条件です。
必須項目 | (内臓脂肪蓄積) ウエスト周囲径 |
男性≧85cm 女性≧90cm |
|
---|---|---|---|
選択項目 3項目のうち2項目以上 |
1. | 高トリグリセリド血症 かつ/または 低HDLコレステロール血症 |
≧150mg/dL ≦40mg/dL |
2. | 収縮期(最大)血圧 かつ/または 拡張期(最小)血圧 |
≧130mg/dL ≦85mg/dL |
|
3. | 空腹時高血糖 | ≧110mg/dL |
*内臓脂肪面積 男女ともに≥100cm2に相当
*CTスキャンなどで内臓脂肪量測定を行うことが望ましい。
*ウエスト径は立位・軽呼気時・臍レベルで測定する。脂肪蓄積が著明で臍が下方に偏位している場合は肋骨下 縁と前上腸骨棘の中点の高さで測定する。
*メタボリックシンドロームと診断された場合、糖負荷試験が薦められるが診断には必須ではない。
*高TG血症・低HDL-C血症・高血圧・糖尿病に対する薬剤治療をうけている場合は、それぞれの項目に含める。
*糖尿病、高コレステロール血症の存在はメタボリックシンドロームの診断から除外されない。
メタボリックシンドロームの予防と改善
メタボリックシンドロームを予防・改善するためには、主な原因である「食生活」と「運動不足」を改善する必要があります。改善の目標として、まずは体重の5%を減量を目指しましょう。医師からの指示がない場合は、短期間で一気に5%減量するのではなく、3〜6ヶ月かけて5%の減量に取り組むと良いです。
80kgの場合、4kgを3〜6ヶ月かけて減量するということです。分かりやすく毎月1kgの減量を目指すとします。体の脂肪を1kg落とすのには、約7,000 kcalの消費が必要になるので、1日当たり230 kcal分の脂肪を燃焼させる必要があります。
この目標を達成するためには、食事で摂取するエネルギーを運動や生活で消費するエネルギーより小さくするすることが必須です。そのためには、まず自分の適切な摂取カロリーや運動によってどのくらい消費されるのかなどを知っておく必要があります。
80kgの場合、4kgを3〜6ヶ月かけて減量するということです。分かりやすく毎月1kgの減量を目指すとします。体の脂肪を1kg落とすのには、約7,000 kcalの消費が必要になるので、1日当たり230 kcal分の脂肪を燃焼させる必要があります。
この目標を達成するためには、食事で摂取するエネルギーを運動や生活で消費するエネルギーより小さくするすることが必須です。そのためには、まず自分の適切な摂取カロリーや運動によってどのくらい消費されるのかなどを知っておく必要があります。
メタボリックシンドロームの予防・改善のための食事
適切な摂取カロリーについては、1日の消費エネルギーが、男性2200~2000kcal、女性2000~1800kcal前後なので、ここから230kcal減らすことができれば1ヶ月で1kg減量できます。
摂取カロリーについては、普段の料理にどのくらいのカロリーがあるか確認しておきましょう。コンビニであれば、栄養表示に必ず記載されていますし、外食でもメニューにカロリーが表示されているお店が増えてきています。
例をあげると、ご飯1膳で約270kcal、ビール350ml缶1本で140kcal、カレーの並盛りで約700~800kcal、カツカレーになると約1,000~1,300kcal、天下一品のラーメン1杯で800kcal、炒飯定食にすると1300kcalです。外食の場合、揚げ物は控えるなど工夫する必要があります。
食事の量を減らしても栄養バランスを崩さないようにすることや、早食い・間食・夜食などの内臓脂肪を貯める生活習慣を改めましょう。
摂取カロリーについては、普段の料理にどのくらいのカロリーがあるか確認しておきましょう。コンビニであれば、栄養表示に必ず記載されていますし、外食でもメニューにカロリーが表示されているお店が増えてきています。
例をあげると、ご飯1膳で約270kcal、ビール350ml缶1本で140kcal、カレーの並盛りで約700~800kcal、カツカレーになると約1,000~1,300kcal、天下一品のラーメン1杯で800kcal、炒飯定食にすると1300kcalです。外食の場合、揚げ物は控えるなど工夫する必要があります。
食事の量を減らしても栄養バランスを崩さないようにすることや、早食い・間食・夜食などの内臓脂肪を貯める生活習慣を改めましょう。
メタボリックシンドロームの予防・改善のための身体活動と運動
急に運動を始めても続かないことが多いです。まずは日常生活から改善していきましょう。できるだけ乗り物は利用しないで歩く、エレベーターを使わず階段で昇る、家でも職場でもできるだけ自分で動くようにするなどの積み重ねが内臓脂肪を減らすのに大きく役立ちます。
その上で、運動を習慣にしていきましょう。ウォーキング・軽いジョギング・サイクリング・水泳・ゴルフなどの軽めの運動が良いでしょう。激しい運動よりも有酸素運動の運動をとりいれた方が脂肪の燃焼に効果的です。基礎代謝をあげるためには、スクワットなどのトレーニングが効果的です。
運動にはエネルギーの消費を増やすだけでなく、筋肉量を増やして基礎代謝を高める効果もあります。基礎代謝が増えるとリバウンドもしにくくなり、太りにくい体になります。減量する際に、運動を取り入れることが推奨されるのも、このためです。各運動の体重別エネルギー消費量についても確認しておきましょう。
その上で、運動を習慣にしていきましょう。ウォーキング・軽いジョギング・サイクリング・水泳・ゴルフなどの軽めの運動が良いでしょう。激しい運動よりも有酸素運動の運動をとりいれた方が脂肪の燃焼に効果的です。基礎代謝をあげるためには、スクワットなどのトレーニングが効果的です。
運動にはエネルギーの消費を増やすだけでなく、筋肉量を増やして基礎代謝を高める効果もあります。基礎代謝が増えるとリバウンドもしにくくなり、太りにくい体になります。減量する際に、運動を取り入れることが推奨されるのも、このためです。各運動の体重別エネルギー消費量についても確認しておきましょう。
運動で消費するエネルギー量
速歩 | 水泳 | 自転車 (軽い負荷) |
ゴルフ | 軽いジョギング | ランニング | テニス (シングル) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
強度(メッツ) |
4.0 |
8.0 | 4.0 | 3.5 | 6.0 | 8.0 | 7.0 |
運動時間 | 10分 | 10分 | 20分 | 60分 | 30分 | 15分 | 20分 |
運動量(Ex) | 0.7 | 1.3 | 1.3 | 3.5 | 3.0 | 2.0 | 2.3 |
体重別エネルギー消費量 | |||||||
50kg | 25kcal | 60kcal | 55kcal | 130kcal | 130kcal | 90kcal | 105kcal |
60kg | 30kcal | 75kcal |
65kcal |
155kcal | 155kcal | 110kcal | 125kcal |
70kg | 35kcal | 85kcal | 75kcal | 185kcal | 185kcal | 130kcal | 145kcal |
80kg | 40kcal | 100kcal | 85kcal | 210kcal | 210kcal | 145kcal | 170kcal |
エネルギー消費量は、強度(メッツ)×体重×時間(h)×1.05の式から得られた値から安静時のエネルギー量を引いたものです。全て5kcal単位で表示しました。
食生活に加えて、日常生活の中で積極的に動く、軽い運動を続ける、筋肉を鍛える運動もとりいれる、この3つを習慣にできるとメタボリックシンドロームの解消の日も遠くないでしょう。